鎌先温泉は宮城県白石市の南蔵王不忘山麓に広がる山あいの閑静な温泉地で、1428年村人が岩角に湯気が立ち上るのを見て、持っていた鎌で突いたところ湯が噴き出したので「鎌先」と名前がついたという言い伝えがあります。
江戸時代の諸国温泉番付では「東の前頭」として紹介された名湯です。
伊達の殿様も訪れた鎌先の湯は、切り傷や火傷に特効のある薬湯として、または手術後の療養客をなどの湯治客に親しまれてきました。
温泉の場所:宮城県白石市福岡蔵本鎌先
山の谷底に「鈴木屋」「最上屋」「木村屋」「一條」の4軒の宿が肩を寄せ合うように建っています。
「傷は鎌先」と呼ばれ、昔から切り傷に効能があると評判の「奥羽の薬湯」です。
鎌先温泉は自炊のできる宿もあり、昔ながらの湯治場情緒が漂います。
数日間滞在する湯治客を楽しませてきたのが、伝統の「弥次郎こけし」と名物「白石温麺(うーめん)」です。
弥次郎のこけし職人たちは、今も春から秋までは耕作、冬はこけし作りという半農半工の生活が残るという弥次郎地区ですが、こけしの素朴な表情は、そんな生活の中から生まれました。
その昔は鎌先温泉の部屋を回ってこけしを売ったそうです。
なかでも、380年の歴史を持つ油を一切使わない「白石温麺」は消化に良く、湯治客のからだの回復を支えています。
【泉質】
ナトリウム塩化物泉
【効能】
打ち身、切り傷、リウマチ、神経痛、胃腸病、高血圧、動脈硬化症、婦人病
【交通】
鉄道 ⇒ JR東北本線「白石駅」よりバスで約15分
車 ⇒ 東北自動車道「白石IC」より約10km
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