銭湯が一般的だった昭和の都会の生活も、今ではすっかり内風呂が定着してしまい、内風呂しか入ったことのない世代にとって、慣れていないせいで、プールの更衣室でも前を必要以上に隠したります。
そんな世代が温泉にいくと、多少ショックを受けたりします。大浴場はくつろいで湯舟に長々と体を伸ばすことができるのが魅力ですが、慣れないとなんとなく恥ずかしさが先にたってしまうのも致し方のないところです。
ところが混浴となれば、話がまったく違い、女の子ばかりではなく、大人の女性にはかなり抵抗があります。ところが、名の知れた名湯や秘湯、名物の風呂や大浴場は、そのほとんどが混浴なんです。
入口は女湯、男湯と別になっていて、脱衣場は男女別になっていたとしても、湯船は男女混浴となっています。それに露天風呂となっていれば、もう混浴天国です。
江戸時代の蒸し風呂時代からの習わしで、男女とも浴衣用の下着を付けて風呂に入っていたようです。女性用は「湯もじ」という風呂用の下着をつけ、温泉宿の帳場で、女性用に晒し(さらし)の襦袢(じゅばん)や湯もじを売っていたそうです。
若い女性が混浴に挑戦するなら、スタオルか腰まき風に仕立てた幅広の布を巻きつけて入ることをオススメします。もちろん水着をつけて入ってもいいんです。
ぬる湯に長時間つかる「持続湯」の盛んな温泉場では、宿でバスタオルを貸してくれるところもあります。
大浴場や野天の混浴は、最初はチョット恥ずかしいものの、慣れてしまえば結構病みつきになります。
混浴でしかか味わえない、自然で居心地よい開放的な温泉気分を満喫できるのも、混浴ならではのことです。