自然治癒力を高める要素は、「日光」「水」「空気」「大地」といわれていますが、森林の中にいると何ともいえない雰囲気に包まれ、心が穏やかになります。この心が休まる行為が、樹木に接し精神的な癒しを求める「森林浴」と呼ばれているものです。
森林浴をしていると、清涼感のある香りの元が、植物から発散されるテルペノイドという物質の香りで、細菌が死ぬなどの殺菌力を持つ揮発性の物質なのです。この物質は、植物(フィトン=Phyto)を殺す(チッド=cide)ことから、フィトンチッドと命名されました。
マツ、ヒノキなどの針葉樹林ではフィトンチッドの発散量が多く、免疫力の向上に寄与するといわれています。このフィトンチッドが、森の中の空気に満ち溢れているので、森に入ると心が落ち着くというわけです。
また、森の中は酸素が豊富で、適度な湿度で保たれています。さらに静かで精神的に落ち着きます。高い山や海などに比べ、森の中では、木の葉によって紫外線の80%はカットされ、長時間の日光浴も気になりません。木の葉に包まれた森の中の露天風呂では、日光浴と温泉の効果が同時にできて効果的です。