湯治は温泉場に少なくとも一週間以上滞留し、特定の疾病の温泉療養を行うことを目的とします。日帰りの温泉場めぐりや2、3泊で疲労回復が目的の温泉旅行とは、本来区別すべきすが、最近はミセスの湯治ツアーが流行だそうです。腰痛やアレルギー性皮膚炎を治しに、近場の温泉へ週末1泊の湯治に通うなど、湯治といえるかどうかわからない話題もたくさんあるようです。
湯治での食事は、湯治宿で自炊が一般的です。自炊といっても、宿に食事もお願いできますし、ご飯だけを分けてもらうこともできます。売店に焼魚や惣菜も揃っているので、自分でご飯だけを炊いて手軽に食事をとることもできます。また、面倒臭ければ宿に大きな食堂があったり、近所の食堂で地元の名物料理や定食を食べるこどもできます。
湯治宿での費用は、個室の部屋代(3,000円程度)、入湯料(150円程度)、入湯税(150円程度)、敷ぶとん(250円程度)、掛けぶとん(250円程度)、座ぶとん(30円程度)、枕(20円程度)、貸しテレビ(200円程度)などとすべて分けて計算してもらえ、合計4,050円ほどで1泊することができます。
普段の食生活が飽食であるからこそ、昔ながらの自炊もできる湯治宿は、全国各地の一部にしか残っていませんが、豪華な食事つきの温泉宿に泊まる観光目的の温泉旅行より、温泉そのものを楽しむ「湯治」が人気になるのもうなずけます。
湯治は安価で気軽にできるからとはいえ、治療が目的ならかかりつけの医師と良く相談し、効能を確認してから行なうべきす。素人判断で行う湯治は、効果がないばかりかかえって症状を悪化させることもありますから注意が必要です。
薬効の強い温泉なら、できれば湯治先の温泉地に医師や看護師などから入浴法などのアドバイスを受けられる体制が整っていてほしいものです。